マーチン・ファウラーのセミナーを受講してきました

昨日テクノロジックアート主催のITトレンドセミナーに参加してきました。

http://www.tech-arts.co.jp/xp/xp_agileseminar/2006.html

もちろんマーチン・ファウラーの講演を聴きにいくための参加です。
初めて聴くので非常に楽しみでした。

エンタープライズアプリケーションとSOA
ファウラーの最初の印象...でかい!遠めに見てもでかいから相当でかいな(^^;;
またPPTのスライドなしというのも良いですね。かっこええなぁ。

前半のパターンの話は、パターンとの出会いから名前をつけるのが重要とか、
パターンを適用するタイミングが大切といった話でした。
特に若い技術者を教育するためにパターンを利用する、というところが印象的でした。
また、新しい技術トレンドの話をふられても困っちゃうとか、
過去の暗黙知からパターンを見つけ出す話を聴いてるとなんか考古学者みたいですね。

後半ちょっとはSOAの話でした。
といってもSOAには関心が無いと言い切っていました。
一貫した定義が無い点やベンダによって主張がまちまちであるからだそうです。激しく同意。

そんなSOAでも良い点を何点か指摘してました。
その1つがイベントベースのメッセージング。

EAIパターンの中に共有データベースというパターンがあって、
(その名の通り、でっかい1つのDBの中に企業内の全ての情報を格納するパターンです)
その問題点として、DBスキーマを設計するのが難しい点や
アプリケーション固有の情報を1つのDBに持つため、アプリケーションごとのカスタマイズが難しくなり、
結果的に変更しづらいシステムになってしまう点を挙げてました。

それらを解決する上でもイベントベースのメッセージングは役立つよという話です。

個人的な見解を加えると、イベントベースのメッセージングは
共有データベース導入コストが高い傾向があります。
いわゆるESBとかEAIとかSOA対応を歌っている製品のことです。
導入コストの問題が解消されないと普及は難しいでしょうね。

また企業内のシステムの島々ができているのは、
技術的な問題じゃなくて政治的な問題の力が大きいので
簡単にはなくならないよといった話も面白かったです。

ThoughtWorksのオフショア開発戦略
オフショアの話はあんまりなくて、アジャイルの話がほとんど。
これもPPTなしで1時間程度しゃべりっぱなし、ファウラーすげー。

計画駆動との対比がわかりやすくて面白かったです。
やっぱり価値を提供するためにソフトウェア開発をしてるんだと再認識しました。
あとはオフショア開発というかリモート環境でのアジャイル開発の話がありました。

パターンとリファクタリングをもっと勉強しよ。