Agile Forum 2006 Kent Beck基調講演を聴いてきました

9/6(水)にAgile Forum 2006の基調講演だけ参加してきました。
もちろん参加の目当てはXPの始祖(?)Kent Beckの講演を聴くためです。小井土さんやXPJUGスタッフのみなさんと一緒の席となりました。やはりみなさん楽しみにしてたみたいです。


Beckの講演の中で一番強調されていたのは、技術者にとって一番大切なのは社会的な対人スキルだということです。
「説明責任」「誠実」「コミュニケーション」といった言葉が繰り返し強調されていました。

激しく同意です。

ソフトウェア開発は「人」が中心になっているので、その「人」にフォーカスを当てないと根本の解決にはならないと思います。また、それらのスキルは誰でも経験し学習することで磨くことができると言っていたことに勇気付けられました。


それと講演の中で、アジャイル開発は1万ページもあるようなドキュメントを2年あればできるよ、とかそういう感じでコミットメントはしない。ビジネスの価値をどのように増やすかについてコミットメントする...といった話がありました。が、講演のメインテーマでは無かったので、簡単に触れてただけでした。アジャイル開発と契約モデル、見積りは最近特に関心がある問題でもあったのでもっと詳しく話を聞きたかったなぁ〜。


最後に講演の中で一番印象に残った言葉が、何から始めるべきかという説明の中で使っていた

「What does your team do well?(あなたのチームでうまくいっていることは何ですか?)」

という言葉です。
技術者は、世の中は問題だらけだと言わんばかりに問題点ばかり挙げてしまう傾向があるけど、それだとあまりにもネガティブになってしまうので、自分たちが現在できていることを考えることで物事をポジティブに捉えられて良いとのことです。この考え方は仕事だけでなく、個人の生き方を考える上でも(ちょっと大げさか)非常に良い考え方だなと感銘を受けました。ポジティブシンキング重要!!


90分の講演でしたがあっという間でした。
1点だけ質問コーナーが無かったのが残念です、質問したいことはいっぱいあったんだけどなぁ。また話を聞ける機会を楽しみにしてます。