役割とその弊害

最近、アーキテクトなる言葉がもてはやされているので改めて考えてみました。
個人的にはアーキテクトという役割(職種?)は、業務アプリケーション開発のプロジェクトには必要ないと思います。
その弊害の方が大きいと思いますので。

弊害と言うのは、例えばProject Manager(PM)で言うと、

  「スケジュール管理しかしないPM」,
  「何か問題があっても、頑張れ!しか言わないPM」

というように、役割を決めてしまうとその役割に固執し、勝手に自分の責任範囲を狭めて、
プロジェクト全体としての成功を考えなくなることです。
俺はこの役割を果たしてるんだから、プロジェクトが失敗しても責任は無いという理論ですね。

同じようにアーキテクトも、

  「白板に実現不可能な絵書いて、アーキテクチャとのたまうアーキテクト」
  「全てをWebサービスで、SOAで!!とのたまうアーキテクト」

が続出する気がします。(悲しいことに実際そういう人います...)
その人が最後まで責任をとるというならまだ良いんですが、そういう人って実装までやりませんからね。

サッカーの世界を例にしても、俺はFWだからと言ってチームがどんなにピンチの時でも守備を全くしないとか、
俺はDFだからと言ってチームがどんなに負けているときも全く攻撃参加しないとか、
役割に固執するとロクなことありません。

このように役割には弊害も多いんですが、かと言って役割が与えられないと、
何をしていいかわからないから逆に何もしないというのもよくあるパターンです。

私の理想のチームは、基本の役割は決めるけど必要であれば、いつでもその役割を外れて、
他の役割をこなすことができるというチームです。
これは、チームのコミュニケーションが活発で、お互いの信頼関係が無いと実現できないですし、
何より個人に求められる総合的なスキルも必要です。

上記は理想論すぎて難しいのはわかってますけど、
1人のアーキテクトなる人が全てを決めて、他の人がそれを実現するために
(例え実現不可能であっても)奔走する開発プロジェクトの構図って、やっぱり嫌いなんですよね。

みなさんも一度役割と弊害について考えてみてください。