WSSとMOSSの違い

Windows SharePoint Service 3.0(WSS)とMicrosoft Office SharePoint Server 2007(MOSS)の違いをまとめておきます。ややこしい話ですが、MOSSは、Webサイトの基本機能にWSSを利用しているため、両者の機能の違いは最初とてもわかりづらいです。MOSSはWSSの機能も含んでいるわけで、どっちがWSSの機能で、どっちがMOSSの機能なのか?と混乱することも多いと思います。


WSSとは?
一般的にCMSコンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるものに近いと思います。オープンソースソフトウェアであるDotNetNukeXOOPSなどと同じジャンルですね。基盤機能としてInternet Information Service 6.0 + ASP.NET 2.0を利用し、無料で使うことができます。私はDotNetNukeもちょっと使ったことありますが、WSS3.0のほうが標準で使える機能も多いし、カスタマイズも簡単なので個人的には好きです。あまり有名でない(・・・気がする)のは、Windows Server 2003でのみ利用可というところが敷居が高いのでしょうか。ちょっと残念な気がしてます。


WSS関連URL
Windows SharePoint Service 3.0 公式ページ
http://www.microsoft.com/japan/sharepoint/default.mspx

Windows SharePoint Service 3.0(x86版) ダウンロード
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=D51730B5-48FC-4CA2-B454-8DC2CAF93951


MOSSとは?
一方、MOSSですがこちらは一言で言うと検索エンジンであり、有償のMSサーバー製品です。実は検索エンジンの機能だけでなく、ワークフローに従ってWebページを作成する(Content Management Server 2002の後継となる機能です)機能やExcelファイルをActiveXコントロール無しでブラウザ上で閲覧できる機能、既存システムからデータを取得してポータルサイト上に表示する機能などその他にも非常に多くの機能がありますが、やはり中心となるのは検索エンジンの機能と考えています。あと、MOSSでは使えるサイトテンプレートが増えます、WSSの標準テンプレート10種類に加えて9種類のサイトテンプレートを使用することができます。サイト作成時のエンタープライズタブと発行タブのサイトテンプレートがMOSS専用ですね。MOSSは有償のサーバー製品であるため、企業内のイントラネット統合ポータルなどで使われることが多く、個人で使う・・・というのはあまり無いでしょう。


MOSS関連URL

Microsoft Office SharePoint 公式ページ
http://www.microsoft.com/japan/office/sharepoint/

MOSS 製品ガイド(Wordファイル)
http://office.microsoft.com/search/redir.aspx?AssetID=XT012139131041&Origin=HH100646781041&CTT=5

MSDN2 SharePoint Server 2007 Developer Portal (英語)
http://msdn2.microsoft.com/en-us/office/aa905503.aspx

TechNet Office SharePoint Server 2007 (英語)
http://technet2.microsoft.com/Office/en-us/library/396c85d9-4b86-484e-9cc5-f6c4d725c5781033.mspx?mfr=true


MOSSのお仕事を始める方は、上記の違いを念頭に置いて、まずはWSSをインストールし触られることをお勧めします。MOSSから触り始めるとどちらがWSSの機能かわからなくなっちゃうんですよね。あと、基盤となっているIIS6.0 と ASP.NET 2.0のキャッチアップも必要です。特にカスタマイズが必要な場合は、ASP.NET 2.0のマスタページなどの機能が必要となりますので。